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最近の労働情勢:有期契約の無期契約への転換期を控えて(いわゆる2018年問題)

最近の労働情勢
有期契約の無期契約への転換期を控えて(いわゆる2018年問題)


(1)有期契約の無期雇用への転換とは
 2012年8月、民主党政権のもとで労働契約法第18条が改正され、2013年4月から有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申し込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換することが企業に義務づけられました。期間のカウントは2013年4月以降の有期労働契約期間が対象で、2018年4月1日に無期労働契約に転換ということになります。無期労働契約への転換は正社員化ということでは必ずしもなく、労働条件は直前の有期雇用時と変わらずに無期化させることができる(無期契約社員)ということでもあります。
(2)国の政策は
 厚生労働省は、「無期転換ルールの準備を」と企業に呼びかけを始めました。対象となる有期労働者の増大に対して、「多様な正社員」化も呼びかけています。多様な正社員とは、郵便会社やユニクロで行われた限定正社員化などです。限定正社員は、職務、労働時間、勤務地を限定した社員です。企業に対して助成金も用意されています。
(3)大量の雇止めも
 一方、企業の側は、東北大学でみられるように非正規職員の雇止めが進んでいます。2018年4月以降の無期労働契約転換を前にしてすでに今から雇止めを始めたのです。多くの企業においても2017年4月前の契約更新にあたって「契約更新は18年3月まで」とする雇止めが多く起きるものと予想できます。また、来年2017年4月以前での契約終了(クビ)を行ってくることも予想できます。
(4)派遣社員も同じく
 有期で派遣会社に雇用されている派遣社員も、いわゆる専門26業務の場合には、契約を更新して3年を超えて働いている派遣社員がいます。この派遣社員は、2018年4月1日をすぎれば、5年の無期転換ルールの適用を受けることができます。 派遣会社は、派遣社員の無期転換を回避するために、2018年4月より前に有期雇用契約を雇止め行う可能性が高いといえます。
(5)予想される企業の対応は
 労働契約法第18条は、有期契約の長期反復による不安定雇用から無期契約に転換させ雇用安定を目的とするものです。企業側は、① 単に有期から無期に転換させる契約社員、② 正社員化(限定正社員を含む)が考えられます。これらは企業の就業規則の改定などの作業に着手するものと思われます。しかし、雇止めを行う企業の多発も予想されます。
(6)ネットワークを張り巡らし、解雇を許さず、正社員への転換へ前進を
 日本の労働者の4割が非正規職員でその賃金はフルタイム労働者の6割という現状です。その雇用の不安定さは貧困と格差を生み出しています。ユニオン組合員の職場ではどうか?非正規労働者の現状はどうかを点検しましょう。組合員の家族・友人はどうか目を配りましょう。企業は、契約更新に当たっては、更新しない(解雇)と出てきていないか、こうした場合、ユニオンへの加入、団体交渉での勝利を勧めましょう。

 また「一億総活躍社会」「働き方改革」の看板で安倍内閣が仕掛けた「同一労働同一賃金、長時間労働の是正、高齢者・女性の活躍」について、仕掛けられたものとして黙っているわけにはいかない。「正社員クラブ」の労働組合でないユニオンこそ要求、意見を広げることが大切です。
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