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尼崎市市政運営に関する要求書 全文

2016年11月29日

尼崎市

 市長 稲村 和美 様

尼崎地区労働組合人権平和センター

 議 長  酒 井 浩 二

 

市政運営に関する要求書

 

市民自治の確立と市民生活の向上に向けてご奮闘のことと存じます。

 さて、安倍政権は、働き方改革実現会議を設置し、政府主導で労働政策を進めようとしています。これは労働立法過程を政・労・使の三者構成で行うというILO条約の精神に反し、政府が一方的に政策を押し付けようというものです。こうした態度は、非正規を一掃するという言葉とは裏腹に、厚生労働省の統計でも非正規労働者の比率が40%となっている状況を一層進め、労働の劣化、労働時間規制の撤廃、解雇の金銭解決ルールの法制化など雇用の不安定化を進めることになります。

 こうした状況の中、尼崎市が「公共調達基本条例」を制定され、業務委託、指定管理の労働者の法令遵守・雇用・労働条件の向上に目を向けられたことは評価できる施策です。

今後も労働者福祉行政の充実や市民生活向上をめざされることに期待するところです。

さて、今年度も尼崎地区労として労働者福祉の課題を中心として下記の通り要求書を提出いたします。書面による回答と共に話し合いの場を設定頂きますよう要請致します。

一、労働者福祉行政の充実を求めて

1、リベルの労働組合事務所、会議室の充実に向けて

    労働組合事務所が使い勝手が良いものになるよう検討いただきたい。具体的には、印刷作業をすると電話や会話が成り立たない状態であり、事務所の設置場所、広さの改善、または印刷室の設置など検討されたい。

    会議室の机と椅子が新しくなったことで会議室の雰囲気が良くなり、改善策を評価します。一層快適な会議室にするため、防音壁や音響設備の充実など図られたい。

    会館利用者の駐車場料金の減免措置を検討いただきたい。また午前8時45分以降は駐車場からリベルのエレベーターが利用できるようにされたい。

    リベル1F東側から地下へ降りる階段は、目の不自由な人にとって極めて危険な状態となっている。合わせて近年ゲリラ豪雨という言葉が生まれているように集中的な降雨が各地で頻発しており、出屋敷近辺がゲリラ豪雨に襲われれば浸水をまぬかれないと思われる改善されたい。

    リベルへの入所者が増える計画であるが、入居者代表者が意見交換する場を設定し、防災、生活上のルールや施設の改善に向けた仮称リベル3F入居者懇談会を設定されたい。

2、労働相談の充実について

 ① 現在尼崎市が実施している労働相談活動の件数や相談内容などを明らかにされると

    共に、広報活動を強化し相談件数の増大に努められたい。

 ② 労働相談の相談員については労働組合役員の経験者など、より実効あるものになる

   よう、その相談方法などに関し、労働団体からの意見聴取、経験交流を行われたい。

3、労働者福祉の機能を備えた施設の建設を

① 梅香小学校跡地に建設される新たな施設の概要を明らかに、複合的な機 能(ホール・

  音楽室・調理室・会議室・市民の談話室)を備えた施設になるようにされたい。

② 公共施設の予約システムが会館ごとのID番号になっているが、統一番号で予約できる

  ように改められたい。

4、労働資料室の充実について

      市内の労働経済情勢を調査する機能の強化を図られたい。

      各企業の就業規則や労働協約などを収集されたい。

      様々な最新の労働経済関連書籍・雑誌・新聞など完備されたい。

5、労働運動記念碑の設置について

   廃止された労働センターの一階に設置されていた、労働センター竣工を記念して製作

    された労働運動の記念碑を見えやすい場所に設置されたい。

二、働く者の権利向上に向けて

1、公共調達基本条例について

①  尼崎市が公共調達基本条例を制定されたことを評価します。公共調達基本条例施行後の成果と課題に関し労働団体と協議する場を設定されたい。

   また規則や運用に関し下記について考え方を明らかにされたい。

  1)公共調達基本条例では賃金条項は入れられなかったが、社会的課題の解決に資するという観点や地域経済の活性化という観点からも賃金条項は必要であると考えている。今後、賃金水準に関し検討を重ねて頂きたい。

  2)業務委託の労働者や指定管理の労働者またその下請けの労働者への条例の周知の方法を明らかにされたい。

  3)業務委託の労働者や指定管理の労働者またその下請けの労働者が、条例違反や、相談をする窓口を一元化し、ポスターなどで明示されたい。

  4)履行状況の点検はどのような方法でされるのか明らかにされたい。

  5)業務委託の労働者や指定管理の労働者またその下請けの労働者または労働組合から発注者である尼崎市に話合いの申入れがあった場合は速やかに応じる体制をとられたい。

② 業務委託契約における最低制限価格は低く設定されていて、その実態を調査し「公共調達基本条例」の精神を活かし、安心して生活できる賃金水準や経営の安定を損なうことのないように委託料の引上げをされたい。

尼崎地区労で把握している委託事業では阪神環境クリエートがあるが、市職員との格差は甚だしい。また、一般家庭ごみ収集における取り抜け回数を減らすように見直しを図られたい。

2、働く者の処遇改善と労働環境の向上について

    保育士・介護労働者の処遇改善に向けて

 1)介護保険制度で処遇改善加算があり、介護職員処遇改善計画書の提出が義務付け

    られているとのことですが、処遇改善は進んでいるかどうか、その実態について明らか

  にされたい。

  2)保育士の処遇改善に関する尼崎市の単独補助事業をされているとの回答を得たが、

   保育士の処遇改善に使われているかどうかを検証されたい。

 ② 安倍首相は同一労働同一賃金の実現、非正規という言葉を一掃すると主張しています。

  また尼崎市は公共調達基本条例を制定し業務委託労働の処遇改善をめざそうとしている

  状況の下で、尼崎市の職員の正規職と非正規職の均等待遇実現に向け、賃金・労働条件の

  格差解消策を明らかにされたい。 

(ア)同一労働同一賃金の方向性を示し、非正規雇用職員の大幅な賃金・一時金、退職金

  など処遇改善を進められたい。

() 高齢者雇用安定法の趣旨を尊重し、尼崎市の都合で雇用の継続が中断されている

  嘱託職員も再任用できるよう高齢者嘱託制度を実態に合った運用をされたい。

③ 公共サービス事業は安易なアウトソーシングではなく直接雇用を原則とされたい。

三、非核・平和行政の推進について

1、原子力発電の廃止にむけた取組みについて

 福井県には高浜原発、大飯原発、美浜原発、敦賀原発、もんじゅなど15基の原発が集中している。関西電力は再稼働をめざしているが、福井地裁、大津地裁の判断を尊重し、脱原発に向け、市民啓発を進めると共に脱原発宣言を行い他の自治体との共同声明など進められたい。

   また改めて非核都市宣言を活かした市政運営を進められたい。

 2、平和学習の推進について

公立学校における修学旅行などでは広島・長崎・沖縄などでの平和学習を進められたい。

 3、沖縄の住民自治尊重について

   沖縄では、国政選挙、自治体選挙での県民の意思、継続した住民運動での意思表明に関わらず、国は強権的に辺野古新基地建設や東村高江でのヘリパッドの工事を強行している。住民自治を踏みにじる行為である。全国の自治体はこうした状況を放置することは許されないと考えます。国に対して県民の意思を尊重するよう申し入れされたい。

四、市民の足を守る取組み

尼崎市バスがはたしてきた役割を重視し、高齢者や障害者に対する割引制度を維持されると共に、路線の維持を図られたい。また尼崎交通振興株式会社の株主として企業の存続と従業員の労働条件向上に努められたい。

、教育の充実に向けて 

1、中学校における学校給食の早期実施を

   尼崎の子どもたちの健やかな成長を保障するため、一日も早く中学校での学校給食を実施されたい。また学校給食の実施あたっては、直営、自校方式とされたい。

2、 高等学校の通学区域の再編について

   新通学区制度のもとで、尼崎市内の多くの子どもたちがこれまでより多く市外に通学することになった。保護者や教育関係者と意見交換を深め、市内高校の学級数を増やすなどの対策と問題点を明らかにされたい。

3、心の教育支援員の増員について

   公立校で支援を必要とする児童が増える傾向にある。現在行われている心の支援員を継続し、一人1校配置ができるように増員を図られたい。

4、校舎の耐震化、空調設備について

   耐震化と空調設備の設置の進捗状況を明らかにされたい。

5、奨学金制度について

日本の奨学金が教育ローン化し、卒業後に莫大な負債を抱える実態が社会問題化している。尼崎の子どもたちの学習する権利を保障するため、国に給付型の奨学金制度に転換するよう申入れると共に、尼崎市独自の給付型奨学金制度化拡充を図られたい。

6、公教育における労働法の学習について

 若者の間で広がる雇用・労働問題でパワハラ・セクハラ・いじめなどの人権侵害も珍しくありません。労働現場の実態や労働法などを就学前の中学生、高校生や大学生などが学べる教育を実施されたい。

7、環境学園専門学校への指導について

尼崎市が1995年から30年間を限り敷地を無償貸与している学校法人重里学園は平成29年度から生徒募集停止を発表し、教職員に対し一方的に希望退職の募集を始めている。土地の無償提供という形で支援している学校法人でこうした事態が起こっていることを踏まえ、尼崎市として指導を強化されるとともに、生徒のいない専門学校になった場合でも無償貸与されるのか考え方を明らかにされたい。

六、市民の安全を守るために

1、集中豪雨や地震・津波に対する危機管理について

  近年集中豪雨が各地で多発している。水害や、地震・津波からの避難場所の確保など災害

 に対する市民への防災準備や災害・避難情報の通知を確実に行われたい。

2、アスベスト被害の補償について

  環境被害を労災との補償の格差をなくされたい。

七、環境に配慮した街づくりについて

1、     自転車と共生できるまちづくり

    尼崎市は環境にやさしい自転車を重要な移動手段とする最適な町であり、総合的な自転車政策の推進をされたい。

    自転車専用道路の設置が進められているが、駐停車の車両が邪魔をしている場面がある。マナーの啓発などや指導など行われたい。また、自転車専用道を拡大されたい。歩行・自転車・車にも安全な道路整備を早急に実施されたい。

    車道と歩道の段差の解消は進んでいるが、未だ段差が見られる。歩行者、自転車の危険防止のために一層の解消を進められたい。

    信号機付近の車道上に設置されているマンホールで、自転車やオートバイなどがスリップする事故があるが、滑り止め対策を関係機関に要望されたい。

2、 地域猫との共存の施策について

   近年、地域猫と住民が共存できる施策を立てる自治体が増えているが、尼崎市としての地域猫の施策を明らかにされたい。

八、保健・福祉施策の充実について

1、  介護保険制度について

7次の介護保険事業計画が策定されようとしているが、要支援1および2を保険事業から自治体の「総合事業」へ移る制度の見直しがされようとしている。事業所の倒産や介護の質の低下や家族介護へと戻ることのないように計画を策定されたい。

2、  子ども子育て支援新制度について

2015年4月から「子ども子育て支援新制度」がスタートしたが待機児童の解消は進んでいるのか明らかにされたい。小規模保育園や認可外施設を増やさず、公立保育園や認可保育園を増やし、保護者が安心して預けられるようにされたい。

3、  生活保護・自立支援策について

① 生活保護制度は最後のセイフティーネットであり削減ではなく充実を図られたい。

② 生活保護から自立するには安定した賃金水準が保証された就労確保が必要である。

 国と連携し、公共サービスに関る事業は営利企業ではなく、公的な機関で関与し

 自立支援に結びつけられたい。

4、保健福祉センターについて

保健福祉センターの2箇所に伴う乳幼児健診場所は、これまで通り地区会館と支所の新複合センターにて実施されたい。

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